特集 看護学校選びのポイント

看護学校を選ぶ「大学編」

人間と看護について広く深く学べるカリキュラム

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学内での基礎看護実習(昭和大学 保健医療学部)

大学の場合、履修期間が3年制の専門学校より1年多い分、保健師に必要な分野まで、広く深く学べるカリキュラムで構成されています。特に大学ならではなのが、「基礎分野」の科目が充実しているところ。

心理学や英語などに加えて、哲学やドイツ語までカリキュラムに組みこむ大学もあり、また、その一つひとつをより深い領域まで学ぶことができるため、柔軟な 思考力や豊かな教養が身に付きます。この分野を深く学ぶことは、看護職を目指す上でも大きなメリットになりますから、好奇心を持って自主的に講義へ参加し ていこうという気持ちが必要です。

この自主性が、大学で学ぶ上で一番のポイント。選択制のカリキュラムが多く、講義の内容によって学習スタイルが変化するのも大学の特徴です。なりたい将来像を見据えた上で、自分に必要なものを貪欲に吸収する熱意と行動力が、学年を重ねるにつれ重要になってきます。

大学で取得可能な資格

  • 看護師国家試験受験資格
  • 保健師国家試験受験資格

3年生の後期からは実習がメインチーム医療学習を取り入れる大学も

本格的な臨床実習は、3年生後期からスタート。附属病院がある場合は、そこを拠点としながら、さまざまな施設で実習を行います。また、医学部などの医療学 部が併設されている大学には、チーム医療学習を取り入れているところも。学部それぞれの考え方に触れることで、チーム医療の重要性や難しさを学ぶことがで き、視野を広げる良い機会にもなります。

4年次のカリキュラムは大学によってさまざま

大学も最終学年になると、とても忙しい毎日に。また、.大学の場合、保健師に必要な科目も学んでいくため、勉強量も多くなります。4年あるから…と、のんびり構えすぎていると、最終学年になったときに大慌てすることになるので要注意。

また、養護教諭1種免許を取得できるコースや、助産師国家試験受験資格が得られるコースなどが選択できる大学の場合は、その忙しさもかなりのもの。逆に、 4年間で取得できる資格は、看護師・保健師の国家試験受験資格だけに絞り、その分、実習時間を多くとる大学もあるので、大学を選ぶ際のカリキュラム確認は しっかり行いましょう。

あらゆる考えを持った学生たちと交流出来る自由なキャンパスライフ

複数の学部の学生たちと交流できるのが、キャンパスライフ最大の楽しみです。大学全体の男女比率にもあまり差がないため、看護職を目指す男子にも、おすすめの環境と言えるでしょう。 また、同じ学部であっても、目指す将来像はさまざま。個性豊かな教授も多く、自分の積極性次第で、多くの刺激を受けることができる環境です。

充実した学内施設や語学研修も魅力。

図書館や学生食堂、カフェテリアなど、大学には便利な施設が豊富に揃っています。サークル数の多さも大学ならでは。最近は、学内行事だけでなく語学研修にも力を入れる大学が増えています。

大学と短期大学の違い

大学と短期大学のカリキュラムに、大きな違いはありません。けれど、履修期間が大学よりも1年少ない分、取得できる資格は、3年制の専門学校同様に看護師国家試験受験資格のみとなります。

保健師や助産師の受験資格も目指すならば、短期大学に併設されている専攻科や、保健師または助産師の学校へ新たに進学する必要があります。

短期大学ならではのメリットも

現場直結型カリキュラムの専門学校や、複数の受験資格が得られる大学に比べと、短期大学のメリットは少ないように感じるかもしれません。けれども、大学同 様のカリキュラムを学ぶことができ、かつ専門学校同様に3年間という短い期間で看護師の国家試験受験資格が得られるという点は、短期大学だけの魅力です。

また、保健師や助産師の免許まで必要かどうかは、学校に入学してから考えたいという人にも、各専攻科への進学や大学編入が可能な短期大学は、おすすめの環 境と言えます。どのタイプの学校にも、必ず大きなメリットがありますから、それらをじっくり比較した上で、自分に最適な学校を探していきましょう。

こんなメリットも!

  • 附属病院がある場合、実習や就職に有利。
  • 大学院への進学が可能。
  • 奨学金制度がある。
  • 学生寮がある大学も増えている。

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