一刻を争う急性期医療においては、チームの連携が欠かせない。いつ救急搬送の連絡があっても対応できるよう、設備面はもちろん、意識面でも常に備えているそうだ。「ICUに入っている患者さんの場合、急変することも多いので、医師と看護師の間で情報を共有し、いつでも誰でも対応できるようにしています」と足立さん。看護師はリーダー1人、メンバーは4人程度で、何かあれば必ずリーダーに伝え、医師に対処法を相談する。「すぐに報告すべき状態なのか、少し様子を見るべきなのか、という判断が難しいです。何でもかんでも医師にすぐに報告する、というわけではありませんから。マニュアルはあっても、実際の対処法は状況によって異なるので、正確かつ臨機応変に応じる必要があるのが急性期医療だと思います」
足立さんはICUに配属されて2年目。「新人ローテーション研修でICUに来たときに、重症患者を受け持つのが自分には合っているなって感じたんです。もともと外科に興味があったんですが、『やりたい』と『(自分に)合っている』は違うなと思って。急性期の場合、自分が施した処置の反応がわかりやすく、フィードバックを得やすいということもありました」(足立さん)
チームで協働することの多い職場で心がけていることを聞くと、「スタッフ間でこまめにコミュニケーションをとるようにしています。個人個人がどれだけ才能があっても、良い関係が成り立っていなければ良い医療は提供できませんから」と足立さん。最後に、明るく元気な足立さんにその秘訣を聞いた。「体力です(笑)。自分が疲れていると看護なんてできませんし、患者さんやご家族に元気を与えることもできません。嫌なことがあっても気分を切り替えられる力って、看護師に必須のスキルだと思います」。日々生死に向き合う厳しい医療現場で輝く、足立さんの笑顔がまぶしかった。

ICUに配属されて間もない頃に担当したある患者さんは、意識もなく、私たちにできることはほとんどない状態でした。その患者さんが亡くなる直前、私は用事があって他部署に行っていたのですが、ICUに戻ってきた直後に息を引き取られて...。私はその方にずっと声をかけていたのですが、そんな私を待っていてくれたのかな...と思うと、涙が止まりませんでした。今でもそのときのことが強く印象に残っています。
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