名古屋徳洲会総合病院看護部レポート「ICUでの急性期医療について教えて!」 | 看護師のまど


2011/03/18更新

名古屋徳洲会総合病院看護部レポート「ICUでの急性期医療について教えて!」

名古屋徳洲会総合病院

患者さんの情報はチーム全員で共有する

 一刻を争う急性期医療においては、チームの連携が欠かせない。いつ救急搬送の連絡があっても対応できるよう、設備面はもちろん、意識面でも常に備えているそうだ。「ICUに入っている患者さんの場合、急変することも多いので、医師と看護師の間で情報を共有し、いつでも誰でも対応できるようにしています」と足立さん。看護師はリーダー1人、メンバーは4人程度で、何かあれば必ずリーダーに伝え、医師に対処法を相談する。「すぐに報告すべき状態なのか、少し様子を見るべきなのか、という判断が難しいです。何でもかんでも医師にすぐに報告する、というわけではありませんから。マニュアルはあっても、実際の対処法は状況によって異なるので、正確かつ臨機応変に応じる必要があるのが急性期医療だと思います」

急変に備え、患者さんの情報は常に電子カルテでチェック。
意識がはっきりしない患者さんにも声かけを欠かさない足立さん。

スタッフ間の良い関係が、良い医療を生み出す

 足立さんはICUに配属されて2年目。「新人ローテーション研修でICUに来たときに、重症患者を受け持つのが自分には合っているなって感じたんです。もともと外科に興味があったんですが、『やりたい』と『(自分に)合っている』は違うなと思って。急性期の場合、自分が施した処置の反応がわかりやすく、フィードバックを得やすいということもありました」(足立さん)
 チームで協働することの多い職場で心がけていることを聞くと、「スタッフ間でこまめにコミュニケーションをとるようにしています。個人個人がどれだけ才能があっても、良い関係が成り立っていなければ良い医療は提供できませんから」と足立さん。最後に、明るく元気な足立さんにその秘訣を聞いた。「体力です(笑)。自分が疲れていると看護なんてできませんし、患者さんやご家族に元気を与えることもできません。嫌なことがあっても気分を切り替えられる力って、看護師に必須のスキルだと思います」。日々生死に向き合う厳しい医療現場で輝く、足立さんの笑顔がまぶしかった。

心臓血管外科の救急患者は東海地方各地の病院からも受け入れている。片道1時間半かかる場所へも、24時間体制で搬送対応している。
心臓血管外科チームは、スタッフの連帯感も強いという。心臓血管外科医師、麻酔科医師、臨床検査技師、臨床工学技士、理学療法士、ICU看護師、オペ室看護師とともに。

足立さんの思い出看護
声をかけ続けた私を待ってくれていた患者さん
 ICUに入られる患者さんは通常1日~数日で病棟に移られることもあって、ICUの記憶はあまりないという方が多いんです。でも、意識がはっきりしない方に対しても、私は極力話しかけるようにしています。そうしないと、病と闘っている患者さんが本当に一人ぼっちになってしまうような気がして...。
 ICUに配属されて間もない頃に担当したある患者さんは、意識もなく、私たちにできることはほとんどない状態でした。その患者さんが亡くなる直前、私は用事があって他部署に行っていたのですが、ICUに戻ってきた直後に息を引き取られて...。私はその方にずっと声をかけていたのですが、そんな私を待っていてくれたのかな...と思うと、涙が止まりませんでした。今でもそのときのことが強く印象に残っています。


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