内科病棟勤務の田中真さんは、タイ・チェンマイ郊外の山岳民族の学校でのボランティア研修や、東日本大震災の被災地・宮城県気仙沼市の病院での医療援助活動に参加し、災害医療のスペシャリストを目指している。

内科病棟勤務 ラダーIV(リーダー・主任・副主任クラス)
准看護師、看護師として複数の病院勤務ののち、2009年8月入職。
准看護師、看護師として複数の病院勤務ののち、2009年8月入職。
緊張気味の子どもたちに声をかけながら心電図をとる田中さん
私は「人の役に立ちたい」という思いで看護の仕事を目指しました。元々、災害医療に興味を持っていたのですが、昨年11月に、看護部長の勧めでタイのチェンマイ郊外メーランカムでのボランティア研修に参加しました。NPO法人エコピースの活動に同行し、カレン族の子どもたちが通う「山の学校」に中古の医療機器を寄付し、健康指導をする活動でした。この地の人々は、戸籍もないため病院にかかることができず、健康に関する意識が皆無に等しい状況にあります。そこで、一人ひとりの心電図を取り、健康への意識を高めるというものでした。十分な医療を受けられずに亡くなってしまう子どもがいるという現実に、大きなショックを受けましたが、検診した子どもたちはみな、異常もなく、ほっとしました。初めての検診で、みんな緊張していましたが、iPadを使って心臓のはたらきなどを紹介すると、安心した様子でした。この研修に参加し、「施す」ことがボランティアなのではなく、このような地域の人々と「共に生きていく」ことこそが、真のボランティアなのではないかと感じました。
また、今年4月には東日本大震災の被災地での「TMAT(徳洲会グループの災害医療協力隊)」の活動にも参加しました。TMATの隊員だけでは人手が足りず、希望者が募られた時に手を挙げたんです。被災地が大変な状況になっているなか、看護の資格を持つ自分が今、その資格を生かさずしていつ生かすのだろうと思い、自ら希望しました。活動場所は宮城県の気仙沼市立本吉病院でした。大震災で被害を受けた同院では、常勤医師が辞職してしまい、診療活動が成り立たなくなっていたのです。現地では悲惨な状況にいる患者さんの話を聞いて、受け止めることしかできませんでしたが、せめて自分は元気に接しようと「命があって良かったです。一緒にがんばっていきましょうね」と声をかけていました。一方で、短期間で最低限の診療体制を整えたTMATの資源力、徳洲会の組織力も実感しました。
笑顔がかわいい「山の学校」の子どもたちと記念撮影
TMATの活動では本吉病院のスタッフたちと協力し合った
この経験を受けて、最近は災害医療のスペシャリストになりたいという思いが強くなりました。TMATの会員になり、災害医療の研修を受けて、自分にできることを増やしていきたいです。この病院は、やる気があれば、やりたいと思うことをやらせてもらえる環境が整っています。こうした研修やTMATなどの活動に参加することで、自分の選択肢の幅が広がっていくのを感じています。

















