国家試験まで残り1ヵ月となりましたね。国家試験の得点力は前日まで伸びるものです。1分1秒を大切にして合格を目指しましょう。今回は追い込みに向けて直前期の勉強について触れておきます。
直前期の勉強
Point1.自分の勉強方法に自信を持つ
直前期になると、急に不安になって自分の勉強方法に自信を持てなくなくなる人が多くいます。暗記方法などを新たに追加することは構いませんが、勉強方法の根底を変えてしまうことはお勧めできません。根底を変えてしまうと、せっかくまとまっていた知識が頭の中で崩れていくことになります。また、大きな不安材料にもなってしまいます。国家試験前は誰でも不安になるものですから「もうここまできたら腹を括る」という気持ちで勉強のスタイルを変えずに自信を持って進んでいきましょう。
ただし、過去問題をしっかり行っているかは重要です。最低でも5〜6回は行うスケジュールになっているか、改めて確認しておきましょう。
Point2.問題集は限定する
問題集や参考書をたくさん買ったものの、全部はとてもできそうにない、という人はいませんか?この先1ヵ月は「あれもこれも」と手を出し過ぎないようにしましょう。この時期、問題集等は3冊で十分です。1つは過去問題集、それから参考書やポイント集(レビューブック等)、そして必修問題対策に関するものです。これらをしっかり頭に入れて、ぬけている点がないようにすることがベストです。
ちなみに、国家試験当日に持っていくものもこの3冊を中心にすることをお勧めします。試験会場まで持っていくのが大変で疲れてしまうようなことがあったら本末転倒です。
Point3.得意分野はひたすら伸ばす
看護師国家試験で最も大切なのは"自分の得意分野は必ず高得点を取る"ことです。この後、苦手科目をフォローしようとばかり考えて勉強していくと、得意分野で思わぬところで足をすくわれることもあります。得意分野は80%どころでなく、90%を目指しましょう。そうすれば、苦手分野で多少落としても大丈夫です。引き続き勉強に力を入れてください。
Point4.苦手分野は60%でOK
国家試験で100点満点はいりません。極端な例ですが、(必修問題以外は)どれかの分野が0点でも他でカバーして合格することが可能です。ですから、不得意分野は高得点を狙わずに勉強しましょう。どの分野も頻出問題が必ずありますし、各分野に基本中の基本を問う問題もたくさんあります。苦手分野は"確実にとれるポイント"を落とさないことで60%程度の得点率としましょう。
Point5.必修問題対策は毎日行う
今回から必修問題が50問になることは述べてきた通りです。80%以上取らなければならないのはこれまでと変わりませんが、やはり問題数が増えるとプレッシャーは大きくなります。必修問題への対策は欠かさないようにしましょう。なお、毎日行う必要があるものとないものを区分けしても結構です。目標Ⅰ 看護の社会的側面および倫理的側面に関する基礎的知識を問うは統計や法律、目標Ⅲ 看護に必要な人体の構造と機能および健康障害と回復についての基礎的知識を問うは基礎医学系の範囲で、皆さんが苦手とする内容、あるいは暗記に頼る部分です。目標Ⅱ 看護の対象者および看護活動の場に関する基礎的知識を問うは小児看護学や老年看護学など、主要科目の集まりと考えることもできます。したがって、他分野が出来ていれば大丈夫ですし、目標Ⅳ 看護技術の基本を問うは基礎看護技術の範囲ですから、得意な人は隔日でも大丈夫でしょう。
Point6.勉強方法を変えるのは3日前
直前期になると、どこからどのように勉強方法を変えるのかわからない方が出てきます。焦ってしまったり、本番を意識し過ぎたりするのが原因です。勉強方法を本番に向けて調整するのは3日前で大丈夫です。それまでは今まで通り1つ1つコツコツと勉強しましょう。
3日前からは「今までの勉強を全て、最低1回は目を通す」ことをお勧めします。本番に向けて、記憶が抜けてしまわないように、全部を一通り見直すのです。行うのはPoint2で示した3冊です。なお、毎日それができてから、他の暗記ものなど「+α」の勉強も行いましょう。
直前期や当日の注意
看護師国家試験は落とすための試験ではないのですから、普段通りに自分の力が出せればきちんと合格できるものです。ですから、今回は当たり前のことを念のために確認しましょう。
Point1.生活管理について
規則正しい生活をする
試験の開始は例年通りでしたら、9:45開始です(集合時間は8:50)。夜型の生活をしている人は今のうちから改善しましょう。ちなみに、人間は生活リズムが定着するのに2週間程度かかると言われます。ですから、そろそろ朝から頭を働かせる生活リズムに変えましょう。
手洗いとうがいを徹底する
風邪をひいてしまったら実力は100%発揮できないですね。体調管理は看護師になってからも必要ですし、きちんと整えておきましょう。
乾燥しているところではマスクを着用する
手洗いうがいと一緒ですね。予防をできるだけ行って、感染管理をしましょうね。
point2.細かいことも万全の準備を忘れない
家から会場までのルートと所要時間を調べておいたり、スイカやパスモなどのチャージをしておくなど、当日も前日不安や焦りを生じないように、事前にできることは前もって行いましょう。
Point3.当日の持ち物のチェック
重ね着、着脱しやすい服装にする
会場の寒さ,暑さは個人によって感じ方が異なります。対応できるようにしておきましょう。
防寒対策をする
会場が寒い場合への対応策だけではなく、会場に向かうまでの防寒対策対策として、使い捨てカイロを持っていくといいでしょう。また、暖かいお茶などもあるといいでしょう。
甘い物(チョコレートなど)を持参する
疲労回復や集中力の向上などに有効ですね。午後の試験前にちょっと一口食べてみるのもいいですよ。
眠くなることが考えられるので昼食は軽めに用意する
昼食は消化の良いもので、いつもよりちょっと少ないかなと思う程度の量にしましょう。集中力を適度に保つ方法の1つです。
鉛筆、シャープペンシル、消しゴムなどの筆記用具は多めに用意する
マークシートをきれいに塗るためにはB以上の濃さの鉛筆をお勧めします。シャープペンシルでもよいのですが、先が細くて塗りにくくなります。また、何回も塗り直しをするとマークシートが傷ついていきます。ですから
あと、
時計を持っていく
携帯電話は時計として使えませんので注意してください。
受験票を忘れない
これは絶対忘れてはいけませんね。
試験での注意
最後に、試験当日、皆さんがついつい忘れてしまうことを紹介しておきます。
Point1.マークミスに気をつける
マークミスで点数を落としてしまうことは非常にもったいないことです。ほとんどの受験者は見直しする時間が十分ありますから、焦らずに1つずつ確実にマークしていきましょう。ちなみに、マークミスをしない最も効果的な方法は「迷った問題、わからない問題でも必ず何かマークしてから次の問題に進む」ことです。マークのズレが出てくるとそれだけで焦ったり、不安になったりします。マイナスになるような要素は少しでも作らないように心がけましょう。
Point2.勘違いに気をつける
「分かっていたのになぜこの選択肢を選んでしまったのか?」と思いもしないところで得点を落としていることがあります。特に「誤っているものを選べ」と書いてあるのに正しいものを勘違いして正解にしてしまったというケースが多くあります。『看護師のまど』第3回で述べたパターンです。
基本的には『うっかりミスを防ぐためには、全ての選択肢に○×をつけていくことをお勧めします。前述のような「誤っているものを選ぶ」場合、4肢択一では×を1つ、○は3つ付けることになります。かえって混乱しそうに感じますが、慣れていくとこれが一番の手段であると分かります。また、多くの受験生は早く解き終わり、見直しする時間が十分あります。その際1回は「誤っている」や「2つ選べ」といった太文字のみ見直して勘違いがないか確認しましょう。』で対応したいものです。もしもこれまで前者に慣れることができなかった場合は、後者だけでも行いましょう。
Point3.午前中にできなかった問題を引きずらない
第99回も昨年のように午前・午後共に『必修問題、一般問題、状況設定問題』が出題されると予想されています。つまり「午前中だけで結果は決まらない」わけです。昨年は不合格を確信して午後の試験は受けずに帰ってしまった受験者がいたようです。たとえ午前の手応えが悪くても、午後に挽回することが可能ですから最後まで諦めないようにしましょう。
なお、昼休みに多くの受験者が答え合わせをしています。行うこと自体に問題はありませんが、出来た問題数の方が多いはずなのに間違えた問題ばかり気になるものです。100点満点を目指すより、合格することが最も重要なはずです。出来なかった問題のことを悔やむより、出来た問題が多かったことに自信を持って午後の試験に望みましょう。
Point4.100点満点はいらない
度々伝えているこの言葉ですが決して忘れないでください。正直、間違える問題は必ずあるでしょう。100点で合格しても、ギリギリでも合格は合格です。満点を目指して余計なプレッシャーを感じて受ける必要はないのです。自分の力が普通に出せることの方がよっぽど大切です。緊張するなとは言えませんが、試験開始前に大きく深呼吸をしてこのことを思い出して少しでも緊張を解いて下さい。
看護師国家試験で緊張するのは皆同じです。「他の人がどうか」は気にしないで、今まで自分が頑張ってきたことを考えて下さい。そうすれば、きっと自信にもつながり、普段通りの力が出せるでしょう。
皆さんが無事合格できるように祈っています。祈合格!
松本晋圭
新宿セミナー 看護師国試対策担当
看護師国試対策大手予備校の一つ、新宿セミナーの国試対策担当で中心的な人物の一人。名物講座「過去問を5年分解く!」「新傾向対策〜直前スペシャル〜」など多くの講座を立ち上げる。看護系学校では1年生から最高学年までそれぞれの時期にあわせた国家試験ガイダンスを行い、高評価を得ている。













