看護師国家試験対策講座2008「Vol.05 頻出問題は必ず得点する」 | 看護師のまど


2009/01/21更新

看護師国家試験対策講座2008「Vol.05 頻出問題は必ず得点する」

看護師国家試験まで残り2か月を切りましたね。勉強は進んでいますか?今年は年末も元旦も勉強ですね。この残り少ない時間で皆さんの4月からの生活が変わりますから、合格まで頑張りましょう。

今回は頻出問題についてお話します。看護師国家試験には頻出問題がたくさんあり、そこを確実に得点することで合格の可能性が一気に高まります。繰り返し述べていますが、過去問題を有効に活用して合格を勝ち取りましょう。

国家試験でも頻出問題がたくさんある理由を知ろう!

国家試験はなぜ行われるのか?と考えたことがありますか?資格を与えるための厳正なテスト、しかも資格は"国家資格"であり、人の命に携わる仕事、だからかなり厳格なテストと普通は思うでしょう。もちろん、間違いではありません。

しかし、実際に出題されている問題を見ていくと、意外と簡単に答えられるものが多くあります。少なくとも、インターネットも使えるこのご時世で、答えを探しても1時間以上見つからない...という、ものすごく知られていないレアな知識ばかり問われることはありません。

初回に述べましたが、看護師国家試験は、「合格後すぐにプロ(看護師)として病院等で働けますか?そのための知識や技術を修得しましたか?」ということを確認することが最も大切です。ですから、"知らない" "難しい" 問題をたくさん出すよりも、看護師として必要最低限知っていなければならないことを確認しておきたい試験でもあるのです。

したがって、その視点からすると、「たとえ毎年のように出題していても、確認しておかなければいけないのでは?」と考えられる問題がたくさん出てきます。それが"頻出問題"となるのです。

頻出問題を見てみよう!

次に、頻出問題の一部を見てみましょう。(過去5年分)

1.在宅看護論の「在宅酸素療法」

皆さんの立場を変えて、出題者側として考えてみると、「確認しておきたい事柄の1つ」と言ませんか?

それは、在宅では「医療従事者がそばにいない時間がほとんど」で、『在宅酸素療法』はきちんと指導・管理することが必要だからです。誤ったことで患者さんが亡くなってはなりません。また、容態悪化や怪我などもあっては大変ですよね...。

「在宅酸素療法」自体は危険なものではありませんが、在宅看護論は「いかに在宅でより良いQOLを提供するか」が大切です。よって、患者さんが安全にきちんと正しく使用する、そのための援助ができるかどうか確認するために出題されていると思われます。過去5年間の問題を見てみましょう。

第97回 [問題84]

在宅酸素療法中(1ℓ/分)の1人暮らしの高齢者が散歩を希望している。選択する機器で最も適切なのはどれか。

  1. 液体酸素子容器
  2. 膜型酸素濃縮器
  3. 吸着型酸素濃縮器
  4. 携帯型酸素ボンベ
第96回 [問題69]

在宅酸素療法(2ℓ/分 24時間)を行っている療養者の居住地域で1週間後に日中3時間の停電が予定されている。停電への対応で最も適切なのはどれか。

  1. 事前の呼吸訓練
  2. 携帯用酸素ボンベの使用
  3. 自家発電器の購入
  4. 医療機関への入院
第95回 [問題69]

在宅酸素療法中の独居高齢者への生活指導で正しいのはどれか。

  1. 同伴者がいなければ外出できない。
  2. 酸素チューブの長さは2m以内とする。
  3. 直火を使わない調理方法を選択する。
  4. 動作時には浅い呼吸を頻回にする。
第94回 [問題69]

在宅酸素療法の適応になり、退院した患者。入浴時の指導で適切なのはどれか。

  1. ぬるめの湯に時間をかけて入る。
  2. 動悸がしたら休息をとる。
  3. 発熱のあるときはシャワー浴にする。
  4. 酸素流量は労作時の半分にする。
第93回 [問題69]

在宅で呼吸器酸素療法を受けることになった患者。在宅以降直後、患者および家族に指導する内容で最も優先度が高いのはどれか。

  1. 気管カニューレのガーゼ交換
  2. 非常電源の確認
  3. コミュニケーション法
  4. 呼吸器回路の交換

答えは第97回から順に4、2、3、2、2です。

過去5年間毎年出題されています。解説は省略しますが、ポイントは先に述べた通りです。第97回はちょっと違うのでは?と思う人がいるかもしれませんが、そんなことはありません。第97回の問題を正解するには、1つ1つの機器の用途を知る必要もあります。しかし、最も大切なのは問題文にある"患者さんが散歩を希望している"ことです。そこから、先に述べたポイントを合わせて考えれば、「患者さんがいつでも外出できる選択肢がある」ことで、「携帯型酸素ボンベ」を「正しく利用すれば」「患者さんのQOLを高めることが可能」ということが結局求められていると考えることもできるのです。

【ちょこっと一言】

このように、設問や形式は異なっても、解答に結びつくポイントは一緒である問題も多数あります。

2.意識判定に関する問題

意識判定は看護師として働くにあたって、みんなができなければならないものですよね。しかも、現場では患者さんの容態が急激に変化するような、一刻を争うケースも考えられます。ですから、出題者側の立場として考えてみると「確認しておきたい事柄の1つ」と言えませんか?ここでも過去の問題を見てみましょう。

第97回(必修)[問題24]

意識レベルの観察で最初に行うのはどれか。

  1. 身体を揺さぶる
  2. 対光反射を見る
  3. 患者に呼びかける
  4. 痛み刺激を与える
第96回(必修)[問題24]

意識レベルを評価するのはどれか。

  1. クレペリンテスト
  2. ブレーデンスケール
  3. ロールシャッハテスト
  4. グラスゴー・コーマ・スケール
第95回(PM)[問題58]

78歳の男性。自宅で突然倒れ救急車で来院した。体温36.5℃、呼吸数14/分、脈拍数80/分、血圧180/100㎜Hg、ジャパン・コーマ・スケールⅢ-100であった。検査の結果、右中大脳動脈領域の脳梗塞と診断され、保存療法を行なうことになった。 意識レベルを判断したときの患者の状態はどれか。

  1. 声をかけると覚醒する。
  2. 呼びかけを繰り返すと、かろうじて開眼する。
  3. 痛み刺激で払いのける動作がみられるが、開眼しない。
  4. 痛み刺激に反応しない。
第94回[問題48]

意識障害のある患者に痛み刺激を与えたところ、開眼せずわずかに上肢を動かした。ジャパン・コーマ・スケールでの意識レベルの評価はどれか。

  1. Ⅱ-20
  2. Ⅱ-30
  3. Ⅲ-100
  4. Ⅲ-200

答えは第97回から順に3、4、3、4です。

出題されやすい理由は先に述べた通りで、過去4年間も出題されています。

【ちょこっと一言】

「JCS」を用いた意識判定は上記の第94回、第95回以外、第91回、第92回で出題されています。これが第96回、第97回と連続で出題されていません。JCSのように例年出題されていたものが途絶えている場合、出題される確率は高くなります。

3.災害医療・トリアージ

近年災害医療についての注目度が高いのは皆さんご存知ですよね。 では、災害看護の中で、新人であっても看護師としてできなければならないことは何でしょう?その1つに、トリアージは入れられませんか? ですから、これも「確認しておきたい事柄の1つ」になるのです。では、ここでも問題を見てみましょう。

第97回〔問題78〕

災害時に病院に搬送されたトリアージタッグ識別色が赤の傷病者への対処はどれか。

  1. 遺体安置所に移送する。
  2. 直ちに医療処置を行う。
  3. 帰宅後の注意事項を説明する。
  4. 医療機関に後日受診することを勧める。
第96回〔問題61〕

災害時のトリアージカラーで最優先治療群はどれか。

第95回〔問題60〕

被災者のトリアージで治療の優先度が最も高いのはどれか。

  1. 救助活動に参加しているが額部に擦過傷がある。
  2. 歩行は可能だが上肢と肩に激痛があり骨折の可能性がある。
  3. 意識消失、顔面蒼白、骨盤から下腿に挫滅創がある。
  4. 意識消失、瞳孔散大、自発呼吸がなく心音は聴取できない。
第93回〔問題60〕

災害現場でのトリアージはどれか。

  1. 医療資源の調達
  2. 負傷者の治療順位の決定
  3. 行方不明者の捜索
  4. 傷病者の身元確認

答えは第97回から順番に2、2、3、2です。

第94回を除いて、最近では過去4回出題されています。こちらも出題されやすい理由は先に述べた通りです。

【ちょこっと一言】

現場では確実な判断ができるようにいろいろな配慮がされています。 トリアージタッグは、緊急度が高い人には"赤"、緊急ではないのですが早期に処置が必要な人には"黄"、救急では搬送の必要がない軽傷者には"緑"、死亡が確認される場合は"黒"ですよね。 トリアージはもともと、人材や資源が限りある災害現場で、医療者や薬品などを有効に活用することが目的ですから、 誰でも見間違えることのないように"色"で工夫がなされています。

4.高齢者への服薬指導(老年看護学または在宅看護論)

こちらは出題率が若干低くなりますが、最近では2回出題されています。 さて「確認しておきたい事柄の1つ」である理由は何でしょう?今度は説明の前に考えてみて下さい。

第97回(老年看護学)[PM問題27]

家族と同居し日常生活は自立している高齢者への服薬指導で適切なのはどれか。

  1. 「他の病院からお薬をもらう時は医師に相談しましょう」
  2. 「お薬を飲む方法と時間の管理は家族に任せましょう」
  3. 「お薬は大切なので引き出しの奥にしまっておきましょう」
  4. 「お薬を飲んだかどうかわからない時は気付いた時に飲みましょう」
第95回(在宅看護論)〔問題68〕

独居の高齢者への服薬指導で最も適切なのはどれか。

  1. 薬を曜日、時間別にケースに仕分けする。
  2. 冷所保存の薬は冷凍庫に入れて保管する。
  3. 飲み忘れた薬は次回にまとめて服用する。
  4. 近所の民生委員に服薬確認を依頼する。

答えは共に1です。

では、なぜ「確認しておきたい事柄の1つ」に当てはまるのだと思いますか?

それは、高齢者は複数の慢性疾患を併発していることが多く、その分薬剤の服用種類も多くなりやすいからです。それにより、重複投与による過剰摂取や副作用の発現、薬剤の飲み合わせに関する注意など、気をつけなければならないポイントが多くなります。また、高齢者は記名力や想起力が低下しますので、正しく服用しているかも見落とせません。正しく服用されていれば問題ないものが、誤って服用すると、ともすれば命に関わる問題になってしまいます。ですから出題者側の立場として考えてみると、「確認しておきたい事柄の1つ」と言えませんか?

【ちょこっと一言】

2年しか出ていない・・・いえいえ、最近で2回も出ているんですよ?それでも少ないと思う方は・・・高齢者は加齢に伴う変化が大きくなりますので、薬物動態や観察上の注意点など、"薬剤に関連するもの"を拾い上げてみてください。今回のように細かく分けるのは難しいですが、毎年のように出題されています。



いかがでしたか?この様な頻出問題が毎年たくさんあり、皆さんの得点源になります。

頻出問題を自分でチェックしよう

このような頻出問題ですが、自分で探すにはどのようにすればよいのでしょうか?

一部の過去問題集は約5年間をこのように編集していますから、それですぐに分かります。そのタイプではないものでしたら、参考書または出題基準に出題された年次をメモしていきましょう。 その際、始めは必ず分野ごとに行うといいですね。

5年間の各分野の問題番号は第3回に記載してありますから、そちらを参照してください。 各分野「作成者が確認しておきたい重要事項は何だろう?」と考えていくと、結構多いことに気付くでしょう。

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松本晋圭
新宿セミナー 看護師国試対策担当

看護師国試対策大手予備校の一つ、新宿セミナーの国試対策担当で中心的な人物の一人。名物講座「1日で過去問を5年分解く!」「スーパー基礎!必要最低限のことを再確認して合格点を確保する!」など多くの講座を立ち上げる。看護系学校では1年生から最高学年までそれぞれの時期にあわせた国家試験ガイダンスを行い、高評価を得ている。


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