昭和大学 専門臨床研修プログラムガイド 2024
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産婦人科医学部卒後年数1年2年3年4-5年6年7年40専攻医からのメッセージ昭和大学病院プログラムの特徴 昭和大学病院は東京都から母体救命対応型総合周産期母子医療センターに指定されており、生命にかかわると判断された妊産婦を無条件で受け入れています。附属病院全体での分娩数は4000件を超え、ほかの附属病院も地域周産期母子医療センターに認定されています。また、連携病院には国立成育医療研究センター、愛育病院、水戸赤十字病院、聖隷浜松病院など、多くの有名な周産期センターがあり、そこも含めてハイリスク妊娠・分娩管理において充実した周産期の研修ができます。昭和大学産婦人科の特徴は超音波診断と遺伝学的検査を融合した先端的な診断やそれをもとにした胎児治療に取り組んでいることです。 婦人科腫瘍の分野においては開腹手術、腹腔鏡下手術だけでなく、都内大学病院では最も多くのロボット支援下手術を行っており、豊富な症例数のなかで多くの婦人科手術症例を経験できます。さらに発展的にサブスペシャルティ領域の婦人科腫瘍専門医の取得に向けた研修が可能です。癌研究会有明病院、埼玉県立がんセンター、NTT東日本関昭和大学産婦人科専門研修プログラム臨床研修基幹施設連携施設(地域医療研修・ほかの附属病院など)東病院などとの連携により、国内トップクラスの質を確保した研修体制を持っています。 生殖医療の分野については、昭和大学病院および昭和大学江東豊洲病院で研修が行われます。連携病院であるは国立成育医療研究センター、聖隷浜松病院、慶愛病院での出張中にも研修が可能です。また、女性ヘルスケアの分野では、昭和大学病院では思春期外来、更年期外来、骨盤底外来、女性アスリート外来など特色ある外来診療が行われており、これら分野の研修も行われています。性分化疾患などの患者さんも多くいます。 産婦人科専門医に向けた研修においては、地域研修として東京都23区外や政令指定都市以外の施設での研修が必須になります。しかしそれ以外の研修先は、その後のサブスペシャルティ領域の研修も含めて、連携病院が東京南部から神奈川県北部の比較的狭いエリアに集約しています。そのため、引っ越しなどの負担は少なく、継続的に専門的な研修を受けることができる特徴もあります。サブスペシャルティ領域専門医研修大学院進学専門研修の1年目は、原則として、昭和大学病院および附属3病院から研修を開始します。昭和大学病院では3カ月ごとに勤務交代(班編成の交代)があり、産科班と婦人科班を研修します。研修は大学附属病院で始まり、半年から1年の研修ののち他施設に移ります。そこで地域医療研修とその他の大学付属病院などの施設での研修が行われます。1施設1年以内でおおむね2カ所で研修します。専門医試験前には、昭和大学病院または附属病院に戻り、研修状況に合わせて、研修が不十分な分野の研修を行います。1年目の目標は、内診、超音波検査、胎児心拍数モニタリングについて、その所見を評価し、診療録に記載できること、正常分娩を指導医・上級医の指導のもとで取り扱えること、上級医の指導のもとで通常の帝王切開、子宮内容除去術、子宮付属器摘出術ができることなどです。産科勤務では、正常分娩を自立して管理できることを目標としています。婦人科では、良性腫瘍の開腹手術の執刀、腹腔鏡下手術の助手、悪性腫瘍手術の助手、がん化学療法の実施、婦人科急性腹症への対応などを学びます。昭和大学産婦人科は自分のような他大学出身の上級医や同期も多く、大学の隔たりがない部分に魅力を感じ入局を決定しました。今までの専攻医期間の研修病院は昭和大学病院、東京ベイ市川浦安医療センター、愛育病院で、現在は横浜市北部病院で研修を行っています。地域研修先で行かせていただいた東京ベイ市川浦安医療センターでは、腹腔鏡手術を沢山執刀させていただき、技術認定医の先生方からの熱い指導をうけることで腹腔鏡の楽しさを学ぶことができました。愛育病院では周産期を中心に分娩管理方法や超音波検査等、産科全般の知識を習得することができました。昭和大学産婦人科は医局員全体の人数が多く、関連病院も各地に沢山あるため、それぞれのサブスペシャルティに特化した先生から直接指導を受けることができる点が大変魅力だと感じています。ホームページの産婦人科紹介動画も参照していただければ嬉しいです。入局に迷っている方はいつでも見学にいらしてください。お待ちしています!専門医取得後の研修 専門医取得後にはサブスペシャルティ領域の研修を継続的に行うことができますし、大学院に進学することもできます。大学院に入学すると、4年間の大学院在学中は原則、臨床業務を外れ、研究に専念できます。必修の授業の単位取得が終了し、一定の研究業績を上げた場合に、3年で早期修了できる制度もあり、多くの医師が早期修了した実績が2021年度専攻医山田 惠美出身大学東京女子医科大学臨床研修病院昭和大学病院2年目以降の学外研修では、基本的な産婦人科疾患について自ら判断して治療方針を決め、治療方針を患者に分かりやすく説明できることを目標に研修を行います。単純子宮全摘術や帝王切開などの基本的な開腹手術や付属器切除、異所性妊娠根治術などの腹腔鏡下手術を十分に経験します。また、一般的な婦人科外来診療や妊婦健診なども経験します。3年目以降の昭和大学病院または附属病院に戻って以降は後輩専攻医に指導する立場になります。後輩に指導することで、自らの知識技術をより確実なものにします。帝王切開の適応を一人で判断し、通常の帝王切開であれば同学年の専攻医と一緒にできるようにします。また前置胎盤や早産の帝王切開なども執刀します。腹腔鏡下手術においても、付属器腫瘍や異所性妊娠の手術、筋腫核出術などの手術を執刀します。また、習熟度に応じて、腹腔鏡下子宮全摘術を執刀します。悪性腫瘍の手術においても手技を理解して手術の一部を執刀します。あります。大学院在籍中には海外留学や国内留学などの機会も希望に応じ設定可能です。一方で大学院に入学せずに学位を取得することもできます。また、海外に留学する医師も多くおり、多様な選択肢が用意されています。多くの教室員が在籍していることが、この柔軟性の源でもあります。専攻医育成コースの概略プログラムの魅力 

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