1年生から4年生までが少人数の「グループになって一つの課題に取り組む「課題探究学習セミナー」。聖徳大学では、2022年4月より必修科目となり、学生からも人気の高い科目です。今回は、課題探究学習セミナーを担当する寺岡先生と、実際に授業を受けた経験のある4年生2名、2年生2名にお話をおうかがいしました。
座談会メンバー
精神看護学が専門で、聖徳大学に来て5年目。課題探究学習セミナーでは「メンタルヘルス」「ストレス」といった精神看護学に関連するテーマを担当しています。
オープンキャンパスに参加したとき、教員と学生の距離が近く、雰囲気がよかったため進学を決めました。入学してみて感じるのは、授業に限らず先生に話しかけやすい雰囲気ということ。困ったときに、頼れる先生がたくさんいます。
最先端のロボットを使って、実際の医療現場を再現したシミュレーションの授業を魅力に感じて入学しました。実際に授業を受けてみると、ロボットが予想のつかない反応をするので、医療現場に近い体験ができて臨地実習にも役立ちました。
コロナ禍で病院実習に影響が出るなか、学内でより医療現場に近い実習ができるシミュレーション授業に興味を持ち本校へ進学しました。1年生からシミュレーションを使用しながら実践が学べるので、病院実習を見据えて頑張っています。
私は少し人見知りするところがあるため、個人面談があって、悩みを相談しやすい担任制度を採用している本校を選びました。相談できる先生がいるという安心感が本校の魅力だと思います。
1年生から4年生までが一緒に学び、
さまざまな考え方を探究する
寺岡
課題探究学習セミナーとは、春学期に全15回実施される必修科目で、今年度より単位化されました。本学の課題探究学習セミナーは1年生から4年生までを対象とした学年横断ゼミであることが特徴です。全学年が一緒に学習することで、さまざまな立場の考え方を共有して学べます。
田中
学生の間では、課題探究学習セミナーを通して、他学年との交流や情報交換、コミュニケーションを図る場として役立っています。1年生から4年生までが共同で授業を受けるので、定期試験の情報や実習の雰囲気を先輩に聞くことができます。
石井
私も先輩との交流が、課題探究学習セミナーの魅力だと思います。1年生で参加したときは、周りはまったく知らない人ばかりで緊張したのを覚えています。ですが、先輩たちが「何かあったら質問してね」と声をかけてくれて、すぐに打ち解けることができました。担当する先生や先輩など相談できる相手が多くなるので、不安の多い1年生の安心材料になると思います。
松本
私は昨年、初めて参加したのですが、石井先輩と同じように最初はすごく緊張しました。担当の先生も先輩も優しくて、「1年生はどう?大丈夫?」と常に気にかけてくれたので、発言や相談もしやすかったです。定期試験のことや不安に思っている悩みを相談できたので、とても助かりましたね。
課題探究学習セミナーの様子
少人数制だから協働する力と
コミュニケーション能力が身に付く
寺岡
課題探究学習セミナーでは、10人程度の少人数グループになって学習を進めていきます。そのため、一人ひとりの発言が重要になるだけでなく、みんなが協力して課題をクリアしていく必要があります。先輩たちは積極的に1年生のフォローをしてくれるので、担当教員は基本的に学生をサポートして、学習を進行する役割です。もちろん、教員も学生と一緒に参加していくケースもあります。
米村
普段の授業は、先生の話を生徒が聞くという形式で進みますが、課題探究学習セミナーでは教える人は必ずしも先生ではありません。上級生が下級生に説明してくれたり、先生も一緒に課題に取り組んだりする場面もあります。
田中
私は1年生のときの学部長が担当で余計に緊張してしまって…。でも、学部長の話を目の前で聞ける機会は貴重ですし、堂々とリーダーシップを取っている4年生はすごいと思いました。今年度また学部長が担当になったのですが、「すごく成長したね」と声をかけていただき、自覚はなかったけど成長できていたのだと嬉しくなりました。
寺岡
私たち教員からみると、学年を上がるにつれて発言内容や学習に対する姿勢が明らかに変わっていることがわかります。少人数グループで直接話せる良い機会なので、学生が成長している点については、本人にフィードバックするように心がけています。学生本人は気付いていないかもしれませんが、めざましい成長を遂げていることに驚かされます。